2008年9月20日土曜日

[ニュースとか]安値だったり、モカが飲めなかったり

前回の農耕起源の社会を語ると原始共産制になるような…。
あらためて書くかは熱も冷めたのでもうちょっと熟考します。


■全国農業新聞は野菜の安値の話とか。
19日、北海道内の空知管内南幌町で25トンのキャベツが廃棄されてます。
全国でキャベツの緊急需給調整を実施された関係でしょうが、これで9月中旬に全国で7145トンの出荷を停止し一部は学校給食とか有効利用を探っていたようですがなかなか全量は…。

他は、中国のメラミン入り牛乳とか相変わらず毒入り食品の話題。

■そんななか、エチオピアからのコーヒー豆が輸入停止になっているのをご存知でしょうか?ただこれについては中国とは少し事情が違う様子。

→http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/05/h0509-6.html

殺虫剤の成分が検出されたようなんですが、この値がちょいと難しい。
判断の基準となる値は、2006年5月29日から施行された食品残留基準のポジティブリスト制度になったことで設定された一律基準値が適用されているようです。

この一律基準値には少し説明が必要でしょうか。

従来の制度(ネガティブリスト制)では、残留基準値が設定されていない場合には、いくら残留していても規制はありませんでした。

実際にどれくらいの比率かというと…
1)全世界で食用作物に使用される農薬数が約700
2)国内で食用作物に使用される農薬数が約350
3)食品衛生法による残留農薬基準が設定されている農薬数は約250
1)-3)で約450の農薬が流通規制がなかったわけです。

「ポジティブリスト対策情報」
→http://www.agri.zennoh.or.jp/hiyaku/positivelist/

食の安全にとってはいい話なわけですが、そう簡単に基準値が設定できるわけでもありません。コーデックス規格や海外の残留基準値をもとに暫定基準も設定されましたが、それでも設定されなかったものについては、一律基準値として0.01ppmが「人の健康を損なうおそれのない量」として設定されているわけです。

悪いことではないようですが、問題のある例として以下のようなことが考えられます。

ある農薬の残留基準値がAという作物で0.2ppm、Bという作物で0.02ppmだった場合、0.01ppmという一律基準値は妥当かもしれません。
しかし、Aという作物で2ppm、Bという作物では3ppmだった場合、0.01ppmという値は数百倍の厳しさになります。

今回のエチオピアのコーヒー豆がこの後者のようです。
ヨーロッパの基準ではクリアできているようなんですよ。

コーヒー業界の働きかけが弱いのか、農水省の仕事が甘いのか。

エチオピア・モカの飲めない状況はしばらく続きそうです。


■9月13日、先週の朝日新聞で色平哲郎さんという佐久総合病院の医師の記事がありまして、そこで紹介されていた玉井袈裟男の「風のノート」から
「風は遠くから理想を含んでやってくるもの/土はそこにあって生命を生み出し育むもの/君が風性の人ならば土を求めて吹く風になれ」
土からすれば、あんまり強い風が吹いてもいい作物はできないんですけど…。
ま、茶々を入れるのが本意ではありません。好き勝手に吹く風よりは「土を求めて」吹く風は優しいとは思います。覚え書きとして。


昔、メールは一件、一内容と言われました。
こんなまとめ書きはマナー違反かもしれませんがついつい…ねぇ。

0 件のコメント: